文：名畑 政治 / Text: Nabata Masaharu
1946年、東京都三鷹市に顕微鏡の部品や歯車などを作る小さな下請け工場として創業した樫尾製作所は、1957年に世界初の小型純電気式計算機「14-A」の市販化に成功しました。これを契機として「カシオ計算機」が設立され、事務机ほどの大きさだった電子式計算機の小型化が進み、電子式卓上計算機を略した「電卓（でんたく）」という言葉が生まれたのです。やがて1972年、カシオは世界初のパーソナル電子式卓上計算機「カシオミニ」を発売。高度で高速な計算を可能とする大規模集積回路（LSI）を実装した手頃な価格の「カシオミニ」は大ヒットし、電卓の普及と半導体産業の発展に貢献したのです。
そのカシオが初めて腕時計を発売したのは1974年。月の大小を自動判別するオートカレンダー機能を搭載した初のデジタル腕時計「カシオトロン QW02」を発売。これをきっかけにカシオは多機能デジタルウオッチの世界を開拓し、「デジタルはカシオ」のキャッチフレーズで「カシオ」の名を世界に轟かせました。
さらに1983年には耐衝撃腕時計G-SHOCK「DW-5000C」を発売し、さまざまな悪条件下でも壊れにくい“タフ”な腕時計＝G-SHOCKは世界から圧倒的な支持を獲得。このカシオの時計作りが始まって2024年で50周年。これを記念して「カシオウォッチ50周年記念フェア」を、松坂屋名古屋店 北館5階 GENTA the Watchにて2月29日から3月26日まで開催します。カシオ腕時計の原点である「カシオトロン」を現代の技術で蘇らせた最新作「カシオトロン TRN-50-2AJR」を始め、1983年に登場して腕時計の常識を覆した初代G-SHOCK「DW-5000C」を金属外装で再現した「MRG-B5000」やカシオの持つ高度な技術と最上級のエレガンスを融合した「オシアナス」など、今もなお進化を続けるカシオを代表するモデルを一同に集め、皆様のご来場をお待ちしています。
カシオの腕時計製造50周年を記念して、カシオにとって初めての腕時計でありデジタルウオッチとして世界初のオートカレンダー機能を搭載した「カシオトロン QW02」を現代の技術を駆使して復刻した限定モデルが登場しました。 搭載機能は、世界6局受信が可能な電波ソーラー機能に加え、Bluetooth®によるモバイルリンク機能も搭載。世界中どこにいても正確な時刻情報を取得できます。デザインは1974年のオリジナルモデルのデザインを徹底的に研究することで、やや小振りな39.1mmというサイズも含め、ほぼ忠実に再現しつつ、現在の品質基準に準拠。ただし、厚さはオリジナルモデルより0.3mm薄くすることで装着感をより一層高めています。ケースバックにはオリジナルモデルにあったマークを、今回のカシオ腕時計50周年記念のためにリデザイン。希少性を証明するシリアルナンバーも刻印されています。なお、本モデルのパッケージはプラスチックレスの紙素材ボックスを採用し環境への影響も配慮されています。
| 品 番 | TRN-50-2AJR |
|---|---|
| ムーブメント | タフソーラー（ソーラー充電システム） |
| ケース素材 | ステンレススチール |
| ケースサイズ | 42.7×39.1×12.3mm |
| 防 水 | 5気圧防水 |
| 駆動時間 | フル充電時からソーラー発電無しの状態での駆動時間 機能使用の場合：約11ヵ月 パワーセービング状態の場合：約22ヵ月 |
| その他機能 | 12/24時間制表示切替 日付表示（月/日表示入替） 曜日表示（英・西・仏・独・伊・露の6ヵ国語切替） |
1983年、腕時計の常識を覆した耐衝撃腕時計G-SHOCKの最初のモデルが「DW-5000C」です。そのデザインをベースに金属素材を多用し、丹念な仕上げを施すことで誕生したのが、G-SHOCKの最上級ライン「MR-G」にラインナップされた「MRG-B5000」です。初代モデルではプラスチックで造形されていた複雑な形状のベゼルを25個の部品で構成。部品ごとに細部まで丹念な研磨を施すことで、より高い質感をもたらすことに成功しました。このベゼルはパーツの間に緩衝体を備えて強度を高めたマルチガードストラクチャーを採用。また、ケース素材に64チタンをベースとした高硬度のチタンを用い、ベゼルトップにはプラチナと同等の輝きを持つといわれるコバルトクロム合金「コバリオン」を採用しました。金属素材ならではの鏡面仕上げに加えDLC（ダイヤモンド・ライク・カーボン）コーティングを施すことで伝統のブラックに美しい輝きを加えたのです。さらにブレスレットには高い硬度を持ちながらも優れた加工性を発揮するチタン合金「DAT55G」（チタンにバナジウム15%、クロム6%、アルミ4%を混ぜた合金）が採用。もちろん機能面も充実しており、電波受信機能やBluetooth®によるスマートフォンとの連携にも対応。初代モデルを彷彿とさせる伝統のデザインだけでなく、高い実用性も兼備しています。
| 品 番 | MRG-B5000B-1JR |
|---|---|
| ムーブメント | タフソーラー（ソーラー充電システム） |
| ケース素材 | チタン |
| ケースサイズ | 49.4×43.2×12.9mm |
| 防 水 | 20気圧防水 |
| 駆動時間 | フル充電時からソーラー発電無しの状態での駆動時間 機能使用の場合：約10ヵ月 パワーセービング状態の場合：約22ヵ月 |
| その他機能 | 12/24時間制表示切替 日付表示（月/日表示入替） 曜日表示（英・西・仏・独・伊・露の6ヵ国語切替） |
ギリシア神話における海の神「オケアノス（ラテン名：オケアヌス）」に由来するカシオの「オシアナス」。その名の通り海を象徴するブルーを大胆に取り入れ、波をモチーフとしてデザインされたブランドロゴは、その柔らかな曲線と鋭利なラインのコンビネーションで優雅さと同時に先進性をも表現します。この「OCW-S7000D-7AJF」は、海を感じる爽やかなブルーと上質なホワイトをデザインに採用し、エレガンスとテクノロジーの美しい融合を象徴するクロノグラフ。インダイアルの下にソーラー発電機能を搭載しているため、メインダイアルには不透過の美しいホワイトを採用。インダイアル部分に光を透過するブルー蒸着を用いることで確かな発電力を確保しつつ、「オシアナス」ならではの爽やかなブルーとホワイトの鮮やかなコントラストが際立つダイアルを実現しました。また、ベゼルリングのサファイアガラスにもブルー蒸着を施すことで、その透明感がより一層、際立っています。ストップウォッチ機能や約300都市の時刻に対応するワールドタイム機能など多彩なテクノロジーを搭載。さらに標準電波受信機能による時刻修正に加え、スマートフォンリンクによる時刻修正機能も搭載され、常に正しい時刻を把握し、簡単な操作で高い機能を活用することができます。
| 品 番 | OCW-S7000D-7AJF |
|---|---|
| ムーブメント | タフソーラー（ソーラー充電システム） |
| ケース素材 | チタン |
| ケースサイズ | 47.5×42.8×9.5mm |
| 防 水 | 10気圧防水 |
| 駆動時間 | フル充電時からソーラー発電無しの状態での駆動時間 機能使用の場合：約5ヵ月 パワーセービング状態の場合：約19ヵ月 |
| その他機能 | 日付・曜日表示 |
文：名畑 政治
